Vtuber「歌ってみた動画」の作り方

こんにちは、絡繰くろあです!

今回は、Vtuber「歌ってみた動画」を作った時の大まかな工程を公開します。
歌ってみた動画と一言に言ってもいろんな作り方があると思いますが、何かの参考になれば幸いです!

ちなみに、今回はDAWという専用ソフトを使ってMIXを行う方法になります。
MIXを行う利点としては、ピッチ(音程)の修正など細かい調整ができるという点です。
DAWなどを使わずに一発録りで作る方法もありますが、それについては別の記事で解説したいと思います!

↓実際に作った動画はこちらです↓

今回はポップンミュージックという音楽ゲームから「Fantasia」という曲を歌いました。
それでは作り方を順に見ていきましょう!

オケ音源の作成

まず、歌ってみた動画にはオケ音源(インスト)が必要になります。[1]アカペラの場合は必要ありません。
オケ音源の用意には、次の3通りがあります。

・利用可能なカラオケ音源を探す
・他の人に依頼する
・自分で作る

今回は音ゲー曲なのでカラオケ音源が無いうこともあり、「自分で作る」を選択しました!

使用機材

オケ音源の作成に使用した機材について説明します。

DAW

DAWとは「デジタル・オーディオ・ワークステーション」の略で、DTMで使う作曲ソフトのことです。
今は無料のDAWなどもあり選択肢も広がっていますが、前から使っていたこともあり継続して「Cubase」というDAWを使ってます。
オケ音源の作成、レコーディング、MIXなどをこれ1つで完結できます。

MIDIシーケンサ

MIDIシーケンサとは、DTMの中でもMIDIという楽譜に相当する部分を作るためのソフトです。
私は「Domino」というMIDIシーケンサを使用していて、ここにMIDIノート(音符)を打ち込んでいきます。

Cubase内にもMIDIエディタはあるのですが、Dominoでの編集のほうが慣れているのであえてこうしてます。

制作過程

オケ音源の作成には「耳コピ」という作業が必要になります。

まず、「メロディ」「コード進行」「ベースライン」を耳コピしておきます。
こうしておくと、後から打ち込む各楽器の音が問題ないかを確認するときに便利です!

そして、各楽器を打ち込んでいきます。
先に印象的なフレーズ(一番聞こえやすい部分)を打ち込んでから、それに合わせて他のパートを打ち込んでいくと作りやすいと思います!

打ち込みが完了したら、完成したMIDIデータを出力してCubaseに取り込みます!

インストのMIX

そして、先にインスト単体でMIXしておきます。
(ただ、今回は簡単なイコライザと音量バランスくらいで他にあまりMIXらしいことはできませんでした。)
そして、インスト単体でボリュームを調整できるようにすべての楽器を1個のバス[2]Cubaseでいうグループチャンネルトラックにまとめておきます。

これでインストの完成です!

レコーディング

インストが用意出来たら、次はボーカル(歌)のレコーディング(録音)です!
まずはレコーディングで使うものの紹介です。

使用機材

レコーディングに使用した機材について説明します。

マイク

「SM58」というダイナミックマイクを使用しています。

ボイチェン

理想の声を追い求めるためのソリューションです。

オーディオインターフェース

「UMC22」を使用しています。
マイクから出ているケーブルをここに接続します。

DAW

オケ音源の作成と同じく「Cubase」を使用しています。

制作過程

オケ音源を再生しながら録音していきます。
1回でうまく歌うのは難しいので自信が持てるまで何回か録っておきます。
数回歌っても難しい箇所は仕方が無いので、後で編集で何とかすることにします。

MIX

レコーディングができたら、次にMIXを行っていきます。
MIXに使うのはDAW(Cubase)だけなので機材説明は省略します。

ボーカルのタイミング修正

レコーディングした音声がボイチェンをかけていると遅延しているので、まずはタイミングを合わせる必要があります。
同じ設定で録音していれば全てのイベントが同じ時間だけ遅延しているはずなので、全選択して同じ時間だけずらせば大丈夫なはずです。

うまく歌えたテイクの採用

何回か録ったテイクの中から、部分ごとに一番うまく歌えたところを切り取って採用します。
実は今回の動画でも歌うのが難しい箇所はけっこう細かく切ってます。
つなぎ目が不自然になってしまった場合は2つのテイクをフェードさせている場合もあります。

ボーカルのピッチ修正

最終的に使う1本の音が出来たら、ピッチを修正していきます。
これにより、多少音痴になっている部分も音程を合わせることができます
これにはCubase付属のVariAudioを使用しています。
最新版ではかなり細かい修正が可能です!

余談ですが、テイクを細かく切っていると気づいたら使っていないテイクのピッチを修正していたということが稀によくありました。
(修正しているつもりなのに全然反映されている気がしないと思ったらこれでした。)

ボーカルにエフェクトを挿入

ボーカルを聞き取りやすくし、曲に馴染ませるためにエフェクトを挿入します。
今回は下記の4つを使用しました。

エフェクト概要
コンプレッサー声量を安定させる。
イコライザ帯域を調整。
ディエッサーサ行を発音したときの歯擦音を低減。
リバーブ残響を付加。

ボーカルとインストのバランスを調整

ボーカルがちょうどよく聞こえるくらいに調整します。
今回はインストの方を固定しておいてボーカルの方の上げ下げで調整しました。

マスタートラックの調整

必要に応じてマスタートラック(最終的な出力)の調整を行います。
今回はCubase付属のマキシマイザーを挿入して音圧を調整しました。

MIXはまだ勉強中の部分も多いので、上記が必ずしもベストな方法ではないかもしれません。
ただ、耳で聞きながら出来るだけ良くなるように頑張って調整しました。

MVの作成

音声が出来たら、次は映像に取り掛かります。
MVでは立ち絵とイラストやフォントを組み合わせてアニメーションさせています。

ちなみに作成中に思ったのですが、MVで絵や文字を音楽に合わせて動かす部分はゲーム制作やプログラミングに通じるものがありました。

使用機材

MVの作成に使用した機材について説明します。

セシル変身アプリ

理想の体と衣装を追い求めるためのソリューションです。
こうして手に入れた体と衣装で立ち絵を撮影し、それを映像内で使用しています。

映像制作ソフト

AdobeAfterEffects を使用しています。
これは Creative Cloud という月額課金制ですが、他にも PhotoShop や Premire など Vtuber の活動に便利なツールが揃っているので「いずれ出費を回収できるようになるぞ」という熱い思いで課金しています!

動画用の素材

曲調に合ったフリーで使えるイラスト素材などを収集します。

素材の加工

まず、イラスト素材を動画で使えるように加工しておきます。
今回でいうと、動画内で個別に動かす必要があるものをパーツ分けしてあります。

動画作成

立ち絵と素材を組み合わせて動画にしていきます。
原曲の展開や世界観をできるだけ意識するようにしました。

歌詞を入れる

最後に歌詞のフォントを入れていきます。
原曲がゴシック調で神秘的な雰囲気の曲なので、それに合うようなフォントや文字組みを意識しました。

まとめ

今回は歌ってみた動画を作り、その制作過程をまとめました。
とても楽しく作れたので、今後もゲーム制作と並行して歌ってみた動画も作っていきたいです!

ではまた次の記事でお会いしましょう!

脚注

1 アカペラの場合は必要ありません。
2 Cubaseでいうグループチャンネルトラック